日頃より、福島県立視覚支援学校の教育活動に、多大なる御支援をいただいておりますこと、心より感謝申し上げます。
先日、株式会社南東北クボタ様より、農業機械の模型をご恵贈いただきましたので、報告いたします。
模型は、トラクター3種類、コンバイン2種類、田植え機の計6種類で、児童の手で触れやすい大きさで、ずっしりとした重みがあります。
コンバイン(全長19cm)、トラクター(全長14cm)、田植え機(全長12cm)の模型 |
上記のトラクターよりひと回り大きい全長17cmのトラクター | 作物の全体を刈り取る普通型コンバイン模型(全長20cm) | トラクター模型で、組み立てするものもいただきました。 |
児童は、農家での見学学習の前に、模型で学習を行い、農業機械のおおよその形や特徴をつかむことができました。また、見学時にも模型で確認しながら実際の農業機械に触れることで、大きな農業機械のイメージを持つことができました。
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コンバインや田植え機の模型と実際の農業機械を交互に触って確認しています。 |
自分たちの食生活を支えている農業について理解する上で、大変参考になる模型をご恵贈いただきましたことに心から感謝申し上げるとともに、今後も本校の教育活動で大切に活用させていただきたいと思っております。
株式会社南東北クボタ様、ありがとうございました。
小学部では、年間を通して福島第四小学校・聴覚支援学校福島校と交流及び共同学習を行っています。9月21日(水)には、福島第四小学校、聴覚支援学校福島校、視覚支援学校の3つの会場に分かれて、『えがお交流活動』が行われました。本校には、福島第四小学校(以下、四小)の2年生と5年生の皆さん15名が来校。自分たちの学校に四小の友達が来てくれるのは初めてとあって、本校児童は少しドキドキしながらも楽しみにしていました。
本校児童は、視覚支援学校の学習や生活の様子を紹介するためのコーナーをひとり一つずつ準備し、四小の友達に説明したり、実際に体験してもらったりしました。四小の皆さんも点字の読み書きや拡大読書器などの支援機器、ころころ卓球など、どの活動にも興味津々でたくさんの発見があったようです。今回の活動は、本校児童にとっても、自分の障がいや学び方、必要な配慮について周囲の人に伝えていくための一歩となったと感じています。どの児童にも『えがお』があふれていました。
今回の交流活動を通して双方の児童が分かり合えたことを、今後のさらなる関係づくりに生かしていきたいと思います。
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なぞなぞ大会 点字カードの中からなぞなぞの答えを探してね。「お友達の選んだカードは正解かな? わたしが読んで確かめますよ。」 | 簡易点字盤で自分の名まえを書いてみよう 点字盤の使い方や点字の書き方を本校児童が説明しました。「四小の友達は、みんな上手に書けていたよ。」 |
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ころころ卓球 四小の卓球と違うところはどこかな。 「ボールの中に音が出るものが入っているよ。」 | 拡大読書器の紹介 「テーブルの上に本を置くと、大きく見えます。」 |
【出場報告】第6回全国盲学校フロアバレーボールやまぐち大会
令和4年8月24日(水)~26日(金)、山口県にある維新大晃アリーナにて、第6回全国盲学校フロアバレーボールやまぐち大会に東北地区代表として参加しました。
学校から会場までの距離はおよそ1200キロ。大会前日の8月23日(火)に保護者や教職員の温かい声援に背中を押されて福島を出発しました。仙台空港から飛行機で福岡へ、その日は福岡市内に一泊しました。選手達は、とんこつラーメンやもつ鍋等の博多グルメに舌鼓を打つ一方で、試合への不安と期待が入り交じり、どこか落ち着かない様子も見られました。
24日(水)大会第1日目。早朝に福岡市内を出発し、関門海峡の景色や日本三名塔の1つである国宝瑠璃光寺五重塔を見ながら会場入りし、公式練習で会場の雰囲気や照明の明るさ、コート上でのボールの見え方等を確認しました。夕食後には、選手全員で、役割の確認と、チームのモットーである「楽しくプレーする」という意識の共有を図りました。
25日(木)大会第2日目。
第1試合 大阪府立大阪南視覚支援学校戦。(福島0-2大阪南)
本校は第2試合からの登場でした。キャプテンを中心に声を掛け合い、士気を高めましたが、前回優勝校の堅守と多彩な攻撃の前に流れを掴めないまま第1セット10対15、第2セット8対15で惜敗し、交流戦へ回ることになりました。
序盤は緊張する様子がありましたが、「落ち着こう」、「楽しもう」、「1点ずつ取り返そう」という声が終始飛び交い、コート内の選手だけでなく、ベンチの選手も一丸となって全力を出し切りました。試合後には、悔し涙を浮かべる選手もおり、この大会にかける熱い思いが感じられました。
第2試合(交流戦①リーグ) 山口県立下関南総合支援学校戦。(福島1-0山口)
交流戦は15点先取1セットマッチのデュースなしで行われました。第1試合と同様に選手同士で声を掛け合い、良い雰囲気でサーブやスパイクで順調に点を重ね15対8で勝利しました。
第3試合(交流戦①リーグ) 長野県立長野盲学校戦。(福島1-0長野)
第2試合の流れそのままに主導権を握り、15対9で勝利することができました。
26日(金)大会最終日。
第4試合(交流戦1位決定戦) 北海道札幌視覚支援学校戦。(福島1-0北海道)
昨日の2連勝の勢いそのままに、立ち上がり好調で一時は12対5と7点差をつけて大勝かと思われました。しかし、ミスや相手の好プレーによって逆転を許し13対14とマッチポイントを握られる展開に。負けるまいと全員で声を張り上げ、パスを繋ぎ15対14でなんとか勝利し、交流戦1位(全国第5位)の座を手にすることができました。
学校では、東北大会と同様に、全試合の様子をGoogle Meetでライブ中継し、一球一球に声援を送り、全員で試合の緊張感や勝利の喜びを共有することができました。
今回の全国大会出場に際しましては、多方面から多大なご厚志と温かいご声援を賜り、誠に有難うございました。今大会が事実上、3年生にとって最後の試合となり、福盲魂は下級生に継承されました。今後は、新体制のもと来年度の東北大会5連覇と全国大会in静岡で上位入賞を目指し、練習に励みます。今後とも、応援よろしくお願いいたします!
8月3日(水)に、ふくしん夢の音楽堂大ホールで開催されました、福島高等学校合唱団第65回定期演奏会に、音楽同好会として高等部普通科生徒4名が賛助出演しました。これまでの交流及び共同学習から、今年度は定期演奏会で一緒に歌いませんかとのお誘いを受けての出演でした。
曲は第4ステージの2曲、「虹」と「プレゼント」を歌いました。第4ステージは青春の1ページと題され、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲で構成されており、まさしく青春の息吹を感じられるステージとなりました。更に、アンコール曲「リフレイン」も一緒に歌いました。学生指揮者による曲紹介にあった通り、この日、この瞬間の音楽を仲間と共に味わうことができました。
課題となったのは、夏休み中の練習です。普段は寄宿舎から通学している生徒たちは、夏休み中は遠方にある自宅に帰省します。そのため、集合しての練習が難しくなります。出演にあたって意欲的な生徒たちは、お互いに連絡を取って励まし合いつつも個人で練習に励みました。更に、福高合唱部との合同練習で、その歌声の美しさ、音楽に対する意識が大きな刺激となり、練習にも力が入ったようです。「自分が気持ちよく歌いたいから練習する!」の意識のもと、努力を重ね、本番は仲間と共に豊かな歌声を観客に届けました。
演奏後の生徒たちは、観客の皆様から温かい言葉をたくさんかけられて、充実した様子が見られました。なによりも、福高生徒さんたちと談笑し、演奏会の喜びを伝え合っていた姿が印象的でした。
「人に注目されるようなステージに出るのは、本当は苦手だけど、この演奏会は楽しかった。」こんな声も聞かれました。
音楽堂で歌える喜び、「合唱」する喜び、同世代の仲間と一つのステージを創りあげる喜び、多くの喜びがある、心に深く残る演奏会となりました。
令和4年7月13日(水)~14日(木)、宮城県立視覚支援学校を会場に、 令和4年度東北地区盲学校フロアバレーボール宮城大会が開催されました。新型コロナウイルス感染拡大のため、3年ぶりの東北大会開催となりました。
球技部の中学部、高等部12名の部員の半分以上は大会出場の経験がなかったため、練習では試合形式での実践的な内容を多く取り入れ、「楽しくプレーする」ことを徹底して大会に臨みました。
13日は、正面玄関で校長先生はじめ多くの児童生徒、教職員の声援の中、大会に向け気持ちも新たに出発しました。
14日大会当日。開会式で、キャプテンが優勝カップを返還しました。
第1試合 宮城県立視覚支援学校戦。(福島2-0宮城)
| 第1セット 立ち上がりが苦手な本校、取って取られての展開で2対2、そこから連続攻撃が決まり、15対3で勝利。 第2セット 第1セットの流れそのままに15対7で勝利。 ベンチ入りメンバー全員が試合に出場、最後は中学生や前衛にスパイクを打たせるなど、余裕をもって主導権を握ることができました。 |
決勝戦! 青森県立盲学校戦。(福島2-0青森)
緊張も見られましたが、「いつも通り」「楽しむ」と互いに言い聞かせ試合に臨みました。 第1セット 後衛二人の連続サーブが決まり、15対4で勝利。ほとんどラリーをすることなくあっという間の展開。 第2セット 一気に9点を先取、勢いそのままに15対7で勝利。 東北大会4連覇となりました。 | |
閉会式では、優勝の賞状が授与され、優勝カップを再び持ちかえることができました。
一方学校では、試合の様子をGoogle Meetでライブ中継し、1球1球に声援を送り、全員で優勝の瞬間を体感することができました。
全国大会に向けて、校長先生からは大会に臨む姿勢や『無心』の意味についてお話をいただきました。東北代表として、他校の選手の思いにも応えるべく、全国大会のコートで堂々とプレーできるよう、チーム一丸となって、夏の練習を頑張っていきます!
大会終了後、賞状、優勝カップを手に笑顔の選手
7月20日(水)、夏季休業前の全校集会が実施されました。
初めに、東北地区盲学校文化・体育大会、東北地区盲学校フロアバレーボール宮城大会、福島県学校歯科保健指導優良校、第67回たなばた展の表彰があり、それぞれ賞状・カップの授与を行いました。
そして校長より「計画をしっかり立てて、日頃なかなか取り組めないことにチャレンジする」「感染症や暑さ対策等、健康管理をしっかりする」「日記等を活用し、年度内に達成したいこと等を再確認し、計画的に取り組む」ことを意識しながら、貴重な時間を無駄にすることなく大切にし、有意義な夏休みを過ごしてほしいと話がありました。
漢字の読み書き、点字の読み書きの向上を目指して小学部は7月8日、中学部・高等部は7月7日に文字能力テストを行いました。
高等部の点字使用者は、五十音書き、転写、聴写、速読の後、残りの時間は字つきかるた取りをしました。かるたを目の前の台に固定し、速くとるという、団体戦の張した中でも、読み札でちょっと笑えるだじゃれで盛り上がりました。
7月13日(水)、普通科生徒が中央デイサービスセンターへ、制作したプレゼントを届けに行きました。
普通科では例年、中央デイサービスセンターを訪問して、利用者の皆さんと歌やゲームで交流を行っており、生徒はとても楽しみにしていましたが、ここ2年は新型コロナウイルスの影響により実施できませんでした。
今年度も直接交流することはできませんでしたが、総合的な探究の時間に生徒全員で、利用者さんに楽しんでもらえるよう合唱曲を収録したDVDづくりを企画し、準備をしてきました。
お返しに、デイサービスセンターの皆さんから、素敵なプレゼントをいただきました。
来年度は直接お会いして交流できることを、楽しみにしています。
DVDを職員の方へお渡ししました。 |
こだわりのDVDジャケット。 中には、生徒からのメッセージやイラストがあります。 |
第40回東北地区盲学校文化・体育大会 開催!
6月22日(水)、23日(木)の2日間にわたり、第40回東北地区盲学校文化・体育大会が本校を会場として開催されました。東北6県7校の盲学校・視覚支援学校の生徒が一堂に会したのは実に4年ぶりのことです。会場では学校の枠を越えて楽し気に話す生徒たちの様子もみられ、親交を深められる大変意義のある大会となりました。その様子を報告します。
6月22日(水)、文化の部「第71回東北地区盲学校弁論大会」が本校体育館にて開催されました。各県代表の中学部および高等部の弁士たちが、それぞれの思いを表現豊かに観衆に伝えました。白杖を持つ葛藤や社会復帰のための決意表明、あるいは自分の将来に向けた初々しい思いなどテーマは様々ですが、会場の誰もが時にほほ笑み、また胸を打たれながら弁論に聞き入っていました。本校からは、福島県代表として中学部2年の高原悠君と、高等部専攻科3年の江川小百合さんが出場し、江川さんは優秀賞を受賞することができました。
6月23日(木)には福島市信夫ヶ丘陸上競技場で、体育の部の陸上競技会が実施されました。本校からも多くの中学部・高等部の生徒が選手として出場しました。幸い天候にも恵まれ、皆で陸上競技を楽しむことができました。100M走や音響走、走り幅跳びやジャベリックスローなど様々な陸上競技種目が実施され、選手はみな一生懸命に競技に臨みました。競技の合間には選手同士が励まし合ったり健闘をたたえあったりするなど、とてもすがすがしい姿も見られていました。参加校3校による男子400Mリレーも行われました。選手たちの健闘ぶりに、応援席も興奮と熱気に包まれた大会となりました。本校の選手たちも素晴らしい記録を残すことができました。