同窓会

機関誌「しのぶのむつみ」第136号

2021年12月9日 14時25分

機関誌「しのぶのむつみ」第136号
発行 令和3年10月15日
福島県立視覚支援学校同窓会

巻頭言
会長 小野 祥一郎
 私は、令和3年6月27日の総会で会長に選出されました。母校の発展と卒業生の幸せのために、できるだけのことをしてまいります。よろしくお願いします。
 本会は今後、機関誌の充実、学校のホームページの活用、会員のメーリングリスト構築、そして役員の増員を推進し、親睦会としての機能を高めたいと考えております。具体的な手順は、事務局から説明がありますので、ご協力を賜れますと嬉しいです。また、ご意見やご質問などは、ぜひご遠慮なくお寄せください。
 今年は、長引くコロナ禍によって、誰もが不安や孤独を感じやすい状況にあります。このようななかでも、同じ学校で生活したという「つながり」は、かけがえのない絆であります。たとえ何年も何十年も会っていない相手でも、ひとたび話をすればすぐに打ちとけることができ、若き日に戻ったような感覚を得ることもできます。「つながり」は心の支えとなって免疫力を高め、心身の健康にもつながるはずです。
 ぜひ皆様も、年とともに増える思い出や強くなるノスタルジーを、この同窓会で共有しましょう。そして、後輩たちの活躍と、母校の発展を祈願し続けましょう。

母校便り
同窓生、東京パラリンピック2020に出場
佐々木真菜(平成27年度普通科卒業)
陸上女子400メートル(視覚障害T13) 7位入賞
半谷 静香(平成27年度専攻科理療科卒業)
 視覚障害者柔道女子48キロ級 5位入賞

 9月9日(木)、本校体育館で半谷静香選手の東京パラリンピック2020の報告会が行われました。生徒からの質問に簡潔で率直な回答をされ、パラリンピックで戦った自信を感じることができました。在校生にとって貴重な時間になりました。

令和3年度東北地区盲学校弁論大会優秀賞受賞弁論
俺の野望
福島県立視覚支援学校高等部専攻科理療科3年 茂木 和弘
「申し訳ございませんでした!公約果たせませんでした!もう一度チャンスをください」
 私は32歳にして生徒会長になりました。
 今のは翌年の立候補演説でした。
 福島県立視覚支援学校123年の歴史の中で、私は最強の無鉄砲者かもしれません。
2期連続、しかも国家試験を控えた3年生が生徒会長になるなんて…。
 みなさん、公約が気になりますよね、
購買への自動販売機設置でした。ま、最初から無理でしたけどね。
 12年前に話は戻ります。23歳で新卒入社し製造の仕事をしていました。
右も左も分かりませんでしたが、早く仕事をものにしたく奮闘していました。
ある日、先輩に「新しく眼鏡でも作ったら。」と言われました。何も考えず、ただ度が進んだだけと思いましたが、検査で右目が見えていないことがわかりました。視力は回復しないと言われました。言葉が出ませんでした。
 このことを会社に報告すると、私の社内での立場はなくなり、簡単な部署に異動になりました。だんだんと肩身が狭くなりました。仕事に対する意欲がなくなり、3年近く勤めていた会社を退職しました。
 その後派遣の仕事をしながら、正社員を目指し就職活動をしました。30歳の時、やっと見つかった正社員の仕事も、片目しか見えないことがネックとなり、以前の退職前の仕事の状況と何も変わりませんでした。このとき強く無力さを感じ、他人に対して嫌悪感を抱くようになりました。
「俺は、普通に見えているつもりなのに。」
この会社もすぐに退職してしまいました。
 しだいにやる気と自信がなくなり、家に閉じこもるようになりました。
 その頃、母が点字を習い始めていました。
「普通に見えている人が何勉強してるんだろう。」と思っていました。
 ある日その点字教室の中で、母が視覚支援学校を見学しました。
 私は自分の目が見えにくい、ましてや片目しか見えないことに、何事に対しても自信をなくしていました。
「1回行ってみようかな。」と思い、実際に見学して感じたのは、「マッサージって目が見えない人がやる仕事でしょう、俺はまだ見えている」と一歩下がってしまいました。
その後、先輩達や先生方と話す機会があり、この仕事についての歴史や先輩達の体験談も聞くことができました。
 病気が分かった時のこと、そこからどうきりかえていったのか。
 そのとき初めて痛みを分かってくれる人達と会い、心の重しがなくなっていく感じがしました。この仕事に誇りをもち、自信に満ちた新しい私になろうと決意しました。
 私は入学前、この仕事、つまり身体(からだ)を揉むこと、身体に鍼を刺すことになぜ国家資格が必要なのかと考えていました。
 しかし学習をしていくなかで、とても愚かなことだと分かりました。ある人はこう言うかもしれません。
「身体を揉む?俺だって、揉めるよ。」
「鍼?俺でも、手に刺せるよ。」
でも、違うのです。私達が行う「揉む」という行為は、根本に解剖学の上に、この仕事の技術が成立しているのです。

患者さん一人一人の身体の特徴の違い、それは治療をする上でとても重要です。これが分からないと、何もできないと言っていいほどです。

 フロアバレーでは、花巻での全国大会出場、まさに取り戻した青春。
生徒会とPTA共催の点字ブロックキャンペーンでは、大雨の当日、私は欠席なのに、母はPTAとして近所の商店への啓発活動に参加してくれました。

 私には野望があります。
自動販売機設置ではありません。
日本の鍼きゅう技術を広めていくことです。
 江戸時代、全盲の杉山和一によって編み出された管鍼法が、視覚障碍者にとっての適職であるということが知られていません。
そしてさらに世界へと広げていきたいと思います。
 高齢社会のニーズに応え、社会貢献するために。
世界の視覚障がい者の自立と社会参加を目指して! 日本の鍼きゅうを!


同窓会通信91号
発行 令和3年10月15日
 福島県立視覚支援学校同窓

同窓会メーリングリスト登録のお願い
 同窓会メーリングリストを作りました。会員同士の情報交換の機会を増やしたいと思います。登録をお願いします。
 下記のサイトにアクセスして登録をお願いします。
 https://sites.google.com/view/dosokai-fukushima-sb
 サイトへのアクセスが難しい場合は下記のメールに名前と登録したいメールアドレスをお知らせください。
 E-mail watanabe.masahiko@fcs.ed.jp
 なお、学校ホームページの同窓会ページは、検索キーワードで福島県立視覚支援学校、各種団体、同窓会で確認できます。

会員消息
 本号に掲載する情報はありませんでした。

令和3年度同窓会活動報告
1 令和3年度役員会報告
日時:令和3年6月27日(日)13時~13時40分
会長挨拶
 今回、役員改選をもって会長を辞め、新しいメンバーで同窓会を進めていってほしいと考えている。
議事
・令和2年度事業報告、決算、監査報告について
・令和3年度事業計画、予算案について
・役員選出(案)について
役員からの意見
・機関誌の点字の間違いが多い。編集する担当者がいないのであれば、どこかにお願いしてはどうか?
事務局:今後の対応を検討していかなければならない。
・機関誌を音声データでいただけると有難い。また、ホームページに掲載してはどうか。PDFやWord、テキストでの提供方法を検討してはどうか。加えて、メーリングリストを作成して配信するのはどうか。
 事務局:前向きに検討する。
・武藤会長:19条裁判への支出をお願いしたい。
 事務局:同意する。
・武藤会長:会則にはないが、ITの係を渡辺にお願いしてはどうか。また、事務局長に矢吹淳をお願いしてはどうか。
 事務局:同意する。
・相双地区の役員、女性役員を増やすことを検討してはどうか。
 事務局:前向きに検討する。
2 令和3年度総会報告
日時:令和3年6月27日(日)14時~14時40分
1 開会のことば 小野副会長
2 校歌斉唱 CDのみ
3 黙祷
4 会長挨拶(武藤永治会長)
 本来であれば昨年は役員改選と総会の予定でしたが、コロナ禍のために実施することができませんでした。今年度は役員を新しくて、ITにも力を入れて事業を進めていきたい。
5 来賓あいさつ(橋本淳一校長)
  本校へ来校いただきありがとうございます。私は、初めての勤務校が本校でした。また、最後に本校の勤務となり教員人生において感慨深いものがあります。
  本校の現在の児童生徒数は28名です。点字使用者は6名で教員の専門性の継承も課題です。コロナ禍ではいち早くオンライン授業を取り入れ、国家試験もよい結果を出しています。
  創立123年の伝統を大切にしつつ、早期教育の充実、義務教育の充実、環境整備、学びの連続性と多様な学びの場を提供できるように力を入れていきます。
 将来の姿をみせられるように微力ながら同窓会と協力させていただきます。
6 議長選出
 西牧さんを選出。
7 議事
(1)令和2年度事業報告、決算報告、監査報告
  質問
   会員:慶弔報告は0円とあるがご不幸はなかったということか。
   事務局:事後報告を得たため電報の支出がなかった。
  承認されました。

(2)令和3年度事業計画、予算案について(別紙参照)
  質問
   会員:予算が減ってきているので、同窓会費をあげてはどうか。
   会員:繰越金がまだあるので将来的に検討してはどうか。
   事務局:会計や会員の状況を見て今後検討していく。
  承認されました。

(3)役員選出
 会長より役員案の説明
  役員の若返りを図りたい。財務の矢吹淳を総務の事務局長に変更したい。総務の渡辺雅彦をITの担当にしたい。具体的なものとして、会報のデータ化を図り、メールでの送信やホームページ上での公開などに力をいれたい
【令和3・4年度福島県立視覚支援学校同窓会役員】
 ①顧問 橋本 淳一(母校校長) 武藤 永治(前会長)
 ②会長 小野 祥一郎
 ③副会長 後藤 正彦 渡邊 健
 ④総務 事務局長 矢吹 淳  デジタル担当 渡辺 雅彦
      佐瀬 由紀子  遠藤 幸雄  牧野 功芳
 ⑤財務 佐藤 秀州
 ⑥支部長
  飯坂支部 牛来 洋子 県北支部 管野 典子
  県中支部 影山 正三 県南支部 安斉 正年
  いわき・相双支部 堀川 明男 会津支部 遠藤 辰彦 県外支部 未定
 ⑦監事 鈴木 正昭  先崎 貴洋
承認されました。

(4)新役員挨拶
 小野新会長、後藤新副会長、渡邊健新副会長から挨拶

(5)一般議題
 無し

8 諸連絡
・基金の説明(後藤副会長)
  盲学校の100周年記念事業で集まった寄付金の残金を基に振興基金がつくられた。同窓会としては会長が監査となっている。
3 同窓会お墓参り
 お盆明けの8月20日(金)に信夫山墓地を訪れ、お墓参りをしました。雨が心配されましたが降られることなくお参りができました。当日は、橋本校長先生もおいでくださり、小野会長、後藤副会長、事務局から佐瀬由紀子、佐藤秀州、矢吹淳、渡辺雅彦が参加しました。
 創立者である渋木重庵先生、高橋金七先生、第3代校長の高今朝四郎先生(昭和5年~23年)の墓前に手を合わせて、新型コロナ感染症の収束と本校の発展を祈って参りました。
編集後記

 今年度から事務局長を担当させていただきます平成12年度卒業の矢吹淳と申します。よろしくお願いいたします。事務局長といっても名ばかりで多くは前事務局長の渡辺雅彦先をはじめ事務局でお世話になっている先生方に助けていただきながら業務を進めております。
 さて、今年度から小野祥一郎会長をはじめ、渡邊健副会長など新しいメンバーで新役員を構成することとなりました。新しく変わることで同窓会に素敵な風を吹かせていきたいと同時に今まで大切にしてきた同窓会の基盤を大切にしていきたいと考えております。
 今日、未曽有の事態が毎年私たちに襲い掛かってきております。大変な思いをされている会員の方もいらっしゃると思います。今、教育の現場で重視していることは課題を解決する力から新たな課題を発見する力です。先輩方が乗り越えてこられた困難を聞かせていただきながら新たな課題発見に向け努力していきたいと思います。どうぞ、会員の皆様のお声を聴かせてください。お待ちしております。
 矢吹 淳

(以上)

同窓会メーリングリスト登録のお願い~同窓会より~

2021年9月13日 10時35分

 同窓会からの情報サービスをご利用いただけるように、同窓会メーリングリストを作成しました。ご登録いただけます場合は、下記のフォームから登録してください。なお、登録いただきましたメールアドレスは非公開とし、目的以外の使用はいたしません。

登録フォーム画面が表示されるので、クリックする。入力ボックスに入力後、「送信」ボタンを押す。

【以下登録フォーム】

 https://sites.google.com/view/dosokai-fukushima-sb/

 

同窓会お墓参り

2021年8月25日 12時29分

 お盆明けの8月20日(金)に信夫山墓地を訪れ、お墓参りをしました。雨が心配されましたが降られることなくお参りができました。当日は、橋本校長先生もおいでくださり、小野会長、後藤副会長、事務局から佐瀬由紀子、佐藤秀州、矢吹淳、渡辺雅彦が参加しました。

 創立者である渋木重庵先生、高橋金七先生、第3代校長の高今朝四郎先生(昭和5年~23年)の墓前に手を合わせて、新型コロナ感染症の収束と本校の発展を祈って参りました。

墓前で手を合わせる様子

視覚支援学校同窓会

2021年7月7日 08時25分

 

 

● 視覚支援学校同窓会の概要

 本会は、母校に思いを寄せ会員相互の親睦を深め、専門的学術および生活改善に関する調査・研究を行い、自らの資質の向上をはかるとともに、母校の発展充実ならびに視覚障がい者の福祉の向上に寄与することを目的とするものです。

 現在は、年に2回の通信並びに機関誌の発行や定期総会の開催、母校における各種大会や文化行事に対する支援などを行っております。

視覚支援学校同窓会の概要.pdf

視覚支援学校同窓会の概要.docx

■ 同窓会会則

同窓会会則.pdf  同窓会会則.docx

■ 機関誌「しのぶのむつみ」第135号

 同窓会窓会通信90号

機関誌135号・同窓会通信90号.pdf

機関誌135号・同窓会通信90号.docx

【令和3年度福島県立視覚支援学校同窓会承認事項】

令和2年度 福島県立視覚支援学校同窓会 事業報告.pdf

令和2年度 福島県立視覚支援学校同窓会 事業報告.docx

令和2年度 決算書.pdf

令和3年度 福島県立視覚支援学校同窓会 事業計画.pdf

令和3年度 福島県立視覚支援学校同窓会 事業計画.docx

令和3年度 予算書.pdf

令和3・4年度同窓会役員.pdf

令和3・4年度同窓会役員.docx