🍁情報BOX(第6弾)🍂 ○はじめに  ここでは視覚障がい者(目の見えない人、見えにくい人)に少しでも役に立つような、また、広く視覚障がいに関する理解を深めるために役立つ、ちょっとした情報をお届けします。 今回は第6弾として、補装具と日常生活用具についてお話しします。  少し硬い話になってしまうかもしれませんが最後までお付き合いくださいね。 〈補装具費支給制度〉   補装具費(身体の欠損または損なわれた身体機能を補完・代替する用具の購入等の費用)が家計の事情等を考慮して支給される制度です。   ・対象者…障害者障害児・一部の難病患者   ・視覚障がい者の対象品目…視覚障害者安全つえ(白杖)・義眼・眼鏡 ◇手続きの流れ  ①申請     必要な書類を添えて市町村に補装具費支給申請を行います。(必要な書類については市町村へお問い合わせください。)  ②審査・決定  市町村の審査後、支給が決定されると、補装具費支給決定通知書、補装具費支給券、代理受領にかかる委任状(代理受領の場合)が手元に届きます。  ③発注     補装具費支給決定通知書を掲示して業者に補装具の発注をします。  ④受取・支払い 品物を受け取り償還払いか代理受領を行います。  ※償還払い:申請者が業者に一旦全額を支払い、その後市町村から自己負担額を除いた金額が支給されます。  ※代理受領:業者に代理受領にかかる委任状を提示し、申請者は自己負担額のみ支払います。 ◇自己負担額  原則として1割ですが、補装具ごとに定められた基準額を超えた金額は全て自己負担となります。 〈日常生活用具給付等事業〉   障がい者等の日常生活が、より円滑に行われるための用具を給付または貸与すること等により、福祉の増進を目的とした事業です。   ・対象者…障害者障害児・一部の難病患   ・視覚障がい者の対象品目…電磁調理器・盲人用時計・盲人用体温計・盲人用体重計・盲人用血圧計・点字器・点字タイプライター・視覚障害者用ポータブルレコーダー・視覚障害者用活字文書読み上げ装置・視覚障害者用拡大読書器等(福島市)   ※対象品目は等級、家族・就業の状況等の違い、各市町村によっても異なるため、お住まいの市町村でご確認ください。       ◇手続きの流れ  ①申請     必要書類を添えて市町村に日常生活用具給付申請を行います。(必要な書類については市町村へお問い合わせください。)  ②審査・決定  市町村の審査後、給付が決定されると、日常生活用具給付決定通知書、日常生活用具給付券、代理受領にかかる委任状(代理受領の場合)が手元に届きます。  ③発注     決定通知書を掲示して業者に日常生活用具の発注をします。  ④受取・支払い 品物を受け取り償還払いか代理受領を行います。   ◇自己負担額  原則として1割ですが、日常生活用具ごとに定められた基準額を超えた金額は全て自己負担となります。 その他、補装具と日常生活用具の手続きの詳細についてはお住いの市町村福祉担当課へお問い合わせください。 申請書と白杖をもらえた人のイラストがあります。 〈ちょこっと小話〉   今回の話に登場している日常生活用具について少し紹介させていただきます。   視覚障がい者が使う日常生活用具は音声で知らせたり、触れてわかるような突起が付いているなど、使いやすいように工夫がされています。   ここでそのような日常生活用具の中の2つを紹介します。   1つ目は音声付電子体温計です。これは音声で案内してくれるため、視覚障がい者でも使いやすい体温計です。電源を入れるとブザーが鳴り「測ってください」と音声案内を開始します。次に体温計をわきにはさみ測定が始まると「測っています」、体温計がきちんとわきにはさまれていないと「はさみ直してください」と音声でガイドされます。検温終了後はブザーが鳴り、検温結果を音声で読み上げてくれます。   また、本体中央の音声スイッチを押すことで、いつでも検温の状態や結果を音声で聞くことができます。本体横にある電源スイッチはスライドスイッチになっており、測定中に誤って電源をオフにしてしまうなどの操作ミスを防止します。 音声付電子体温計から「ピッ計ってください」「ポン計っています」「ピポピポ〇〇度〇分です」と音声が流れている様子の写真があります。   2つ目は触読時計です。見た目は普通のアナログ時計に見えますが、蓋を開き、針先と文字盤の目盛を触って時間を確認する時計です。文字盤は、5分置きに凸線で表示されており、12時、3時、6時、9時の凸線がやや長く、それ以外は短めになっています。針は秒針が無く、長針と短針のみで先端は触れやすいように太さや形状が工夫されています。   近年ではファッション性を重視したデザインのものや、ボタンを押すと音声で時刻を読み上げたりする「音声式時計」もあります。 触読時計を触って時間を確認している様子の写真があります。   情報BOXでは他にも日常生活用具について、センスプレーヤー(第2弾に掲載)や点字器・点字タイプライター(第3弾に掲載)が詳しく紹介されているのでそちらもチェックしてみてくださいね! ○終わりに  今回は補装具と日常生活用具のお話でした!最後までお付き合いいただきありがとうございました。  これからも色々な情報をお届けしたいと思いますので、「○○ってどういうこと?」 「○○について教えて」など、ご感想やご意見、ご要望がありましたら、下記代表アドレスまでお願いします。  ◎視覚支援学校代表アドレス:fukushima-sb@fcs.ed.jp